女の子は愛嬌ですか

嫌いな言葉がある。

女の子は愛嬌」という言葉である。

 

もちろん愛嬌を振りまくことは私にだって出来るのだが、肝心のところでこれができない。

 

恋人との時間において、である。

二月末に元彼と別れて、周りの友人や知人に「別れました〜」って言ったら必ず「なんで?」と聞かれる。

その度にあれがこれがと別れた理由を話すのだが、頭の中にある言葉を口に出して、しかも他人に説明するとなるとめちゃくちゃ整理されてしまい、話しながら自分で「あれ?これ自分が最低だな」と思っている。

もちろん、相手にも「それはお前が面倒くさくない?」と言われている。

バイト先で「めんどくさい女」ということが定着してしまっている。良くない。

 

お盆休みに母方の実家へ帰省した。

身内というものは不思議なもので、娘に彼氏が出来たら親戚中に広める癖に、別れたという情報は一切親戚に回さない。お陰様で幼少の頃から可愛がってくれる伯母が「最近、彼氏とはどうなの?」と聞いてきた。地獄の始まりである。

どうもこうも、彼氏なんてものはいないのでその旨を話す。

「なぜ」とレスポンスがある。

ここが地獄である。

 

単純に面倒臭くなったのだ。LINEのやりとりとか途中から「返さなければならない」みたいな義務感が強くなった。これが世の中の恋人同士の間では普通のことだとは重々承知しているが、とにかく中身のない話をずっとし続けることが嫌だった。

返事もだんだん「ふーん」「へー」とかになってきてめんどくさがっている自分がいることに対し相手にも申し訳ない気持ちになっていた。

 

あと、これは友人各位の間では私の言動として有名だとは思うのだが、「花火に興味が無い」「イルミネーションは木に電飾を巻いただけ」という情趣も糞も何も無いやつだったのでデートで行きたい場所が特になく、元彼を困らせていた。これも申し訳なさが勝った。

 

もうなんか平均して可愛くないのだ。可愛げの一切が欠けている。長女だからとか関係あるのか分からないが甘えるのがめちゃくちゃに下手くそだった。甘えるくらいなら死んだ方がマシだみたいな観念さえあった。

 

そんなこんなで伯母に驚かれた。伯母は本当に私のことを可愛がって第2の母として育ててくれていたので「結婚式には絶対呼んでね!」と再三にわたり言われている。その為、姪が彼氏と別れていたことに落胆した心中はお察しする。

やがて話が二転三転し、どんな男性が良いのか尋ねられた。お見合い相手を見繕う気満々である。

 

ここで答えた一切を省いて私の名誉とするが、聞き終えた伯母はなにかを悟ったように「あんたさ、もう、同級生とか年下は無理よ…」と呟いていた。悲しい。無理らしい。

 

「『佐々木蔵之介が好き』って言ってたから渋いなーとは思ってたけど、そういう人が良いなら合点がいった。あんたは同級生とか年下と付き合うと無意識でその人を見下すと思うよ。年上じゃないとなかなか合わないと思う。」

 

常日頃から「佐々木蔵之介が好き」と言っていたことに関しても言及されてしまった。

とは言え、年上なら合うんじゃないか?と鶴の一声的なものを頂いたので、ぼんやりとした顔つきで

 

「年上ねぇ…何歳くらい上ならいいかな、5歳くらい?」

 

と尋ねたところ、

 

5歳くらいじゃダメやろね、10歳くらい

 

と殺伐とした答えが返ってきた。そうか…10歳くらい離れてないと合う人がいないのか…と驚愕した。

 

しかし数週間前に観た番組で、35歳の男性と19歳の女性がお見合いをしていた際、母が「ええ〜っ?!」と驚愕していたのを見ていたので、

 

「それだけ歳離れてたらお母さんがなんか言いそう。」

 

と伯母に漏らしたところ、

 

「お母さん達に紹介する前にまず私に会わせなさい。良い人かどうかの判断をして良かったら私もあんたの援護に加わる」

 

と強火過激な発言を貰った。

 

身内からも友人・知人からも拗れてしまっているかのようなリアクションをとられ、実の母からは「あんた達(妹も含んでいる)は結婚出来ない気がする…」と言われ、伯母からも「10歳くらい離れてないと難しいんじゃ?」と言われ、何もかもがお先真っ暗な状態ではあるのだが、それといって改善する気も全くない。ここまでいろいろ書いておきながら。

 

基本、どうにかなるでしょ精神で生きているので来るべきときに考えたらいいと思っている。既にこれが駄目なんだと何となく分かってはいるのだけれど。

 

甘える。無茶苦茶、苦手だ。

女の子は愛嬌。確かにそうかもしれないけど、彼氏の前では馬鹿な方が可愛いかもしれないけど、それでもそうじゃない自分でいれたら良いと思っている。

 

普段、言わない書かないことを最近ぐるぐる考えて整理がついたので記した。関係者各位、二月末の突然の別れはそういうことです。

 

追記・元彼から「ご飯行こうよ」と電話があった。普通に忙しかったので断ったのだけれど、後から彼女が出来たらしいと風の噂で聞いた。あの電話は一体、何だったのだろう。