いやなこと

いやなことばっかりだ。

いやなことのほうが記憶に残りやすいらしい。

 

確かに。

 

どこかに連れて行ってもらった記憶も、なにかを買ってもらった記憶も、私が覚えている以上にたくさんあるはずなのに、罵倒された記憶と力を持ってねじ伏せられた記憶とかが完全に上回っている。

 

ネットはたくさんの人を繋げるツールでもあるから、自分と似たような境遇の人を探すことに没頭した時期もあった。けれど、そういった人たちに付随してくる経験はそれぞれで自分と全く一緒だ!という人はいなくて、「自分はまだ辛くないのにツライツライって喚いているんじゃないか?」となぜか自分に厳しくなってしまう。

 

「人間が生きていくにはお金がかかりすぎる。死んだほうがコストパフォーマンスが良い」

っていうのが自分の思想だ。

クーラーや部屋の電気を付けていたら、勝手に消されたり、怒られたときになぜか「生活費を払え」とまったく関係の無いことを言われたりした経験が影響を与えているのかもしれない。

 

こういうことを、かれこれ何年も続けているあいだに自分が生きていい価値のある人間だと思えなくなってしまった。

家にいるときは、怖くて自分の部屋以外に長居が出来ない。例えばテレビを観ようとリビングにあるソファーに腰をかけても、どのような姿勢でどんな顔をして、テレビを観たら良いのか分からない。

逃げるように自分の部屋に戻ってしまう。

 

これも嫌なポイントであるらしく、「部屋に籠ってばかりで」と言われたことがある。

ならば、と家族が揃っている夜はどこかに出掛けてることが多い。

なんでこんな生活をしているんだろう。

 

よくわからなくて悲しい。

なんで家族に気をつかっているのだろう。

なんで上手く生きていけないんだろう。

なんで死ぬのは怖いんだろう。